究極超人あ~る10
買って読むまでの流れ
9巻から31年ぶりに出たと言う10巻だ。
自分のは第2刷で2018年9月12日発行だ。1刷目から1か月足らず。
1~9は少年誌、今回収録作品は2012年以降に青年誌での連載を中心にまとめたもの。
「へーこういうのやってるんだ」と時々はサラっと立ち読みしてたが、単行本を買うつもりまでは無かった。
連載と言っても不定期で、単行本になるような感じでも無かった様な気もする。
結局なったし、結局買ったな。
立ち読みである程度は読んでたので放置していたが、読んでみたら面白いのね。
ゲラゲラ笑うと言うのでも無いのだけど、リラックスできると言うか。。
こんな話でこんな位置づけ
時は昭和62年。
高校の写真撮影の部活動を舞台にした漫画で、個性の強い人ばかりが出て来る。
特撮ネタや当時としても古めの時事ネタを使ったギャグマンガで、悪く言えばオタク狙いの、内輪受け的な印象を受ける作品。
でも当時、特別マニアックな知識が無くても楽しめたのでその辺は単に付加価値、知ってれば尚楽しいくらいと思っても問題ない。
むしろ、たまに読むと後の自分の経験値によって理解が深まるので「このネタはアレのかー」みたいなことが起きて極僅かながら自分の成長が確認出来る。
あと、当時はアニメーション化もされていた。なんか最近DVDかなんかになってるかも。
表紙の人の首が取れているが、人ではなくアンドロイド(≠ロボット)で首を頻繁に取り外す感じで恐怖映画的なものではない。
この作品以後もヒット作や長期連載に恵まれた作者ではあるが、
今も色褪せない、と言うとなんか違うか、印象が薄れないかな。
この作品は良いものだったんだなぁと。
自分がこれの1~9巻を読んだのはこの作者の次の作品の連載中だったと思う。
だから連載終了数年後かな。
物としてのこの漫画
この10巻に合わせて、1~9も復刊したらしいが、そっちもカラーページがあったりするのかなぁ。
10巻は巻頭の扉ページとでも言うのかそれがツルツルのコート紙で裏表カラー、コレはまぁ、そういう本もある。
その後の何話かのお話の扉ページもカラー、ツルツルした紙じゃなくて白黒ページと似た感じの紙質で表だけカラー、コレが非常に不思議。
多分、初めて。
更にカバー外すと白地に銀色なのよね。右側が反射で光っているけど白以外の部分は全部こんな感じ当然背表紙も。
なんか、随分お金かけている。
内容と感想
当時の設定そのままに後日談ですらなく、9巻の翌日位の感じで描いてる。
チラチラ現代の感覚を混ぜて登場人物に指摘させたりする遊びもしている。
懐かしいというか、読み進めると、そのまま自分の時が戻る感じだ。
コレを読んでた当時の自分の部屋が思い出せる。
お話自体は、当時の作風の再現度が高過ぎて、
今となっては昔の手法は面白く無いなぁと思いながら読み進めていったが、
頭の中のチューニングの様なものが合うのか、段々面白くなっていった。
その後の別の作品のキャラクターがチョコッと出て来るファンサービスも良かった。
競走馬育成のも好きだったんだけど、アレは出てこなかったな、見逃したか?。
ヒロインのはずの「さんご」が脇のキャラ達に埋没していたのも謎、元々恋愛漫画でも無いんだけども、それにしても。
うーん、学校の先生が問題児ほど覚えている様なものに近いのかも、
個性の強いキャラが多すぎる、要は鉄板の一発ギャグを持ってる猛者達に対して
さんごはヒロインでなければいけなかったので、ある程度可愛らしい範疇で動かす必要があって、地味目なキャラになった。それを今更どう動かしても限界がある、、か。
あとはあれかな、作者の女性の好みが変わったのかな、これもあるかもな。
主人公のR君すら他のキャラに負けてるしな、不思議な漫画だ。
旧作のエピソードを踏まえた上でのお話の展開の連続には、
作者も新作描くにあたって、原作を相当読み返してから書いたんだろうなぁ、
偉いもんだなと有難い気持ちになった。
同時に「自分はこの漫画を随分と読み返したんだろなぁ」とも
こういうのもいいね。
仮想と現実
そう言えば結構前に、早朝の都内某所で鳥坂先輩(らしき何か)が走ってるのを見た。
オフ車で服装含めて色は全体的に白っぽい感じ。
車体の側面に「鳥坂」って大きく書いてあった。(漫画ではそんなことはない)
ロングツーリングなのか荷物が多め。
ファンのコスプレの類だと思うが、驚いた。
(鳥坂先輩と言うのは、この漫画の主要登場人物で、オフロードバイクで色々な所に突然出没する人。時には主人公より出番もセリフも多くて行動力と発言力と影響力も強い、笑いも取れてシリアスも出来る、もう主人公はこの人だな。「公務員の鳥坂さん」でもソコソコ売れそうよね、この漫画。)
ちなみに3年位前に、やはり都内某所で昼頃に(バットマンの敵の)ジョーカーが車に乗って走ってるのも見た。あれは映画の宣伝かなんかだったのか、異形感が凄かった、
夜だったら泣いてた。
ちなみに、都内某(浅草)でタイガーマスク…いいや、キリがない。
今後
サザエさん、ちびまる子ちゃん、ドラえもん、アンパンマン、クレヨンしんちゃん、
何でも良いんだけど、あーいう変わらない漫画(極端に言うと誰も成長しないし死なない世界)と言うのは、時に癒しと言うか救いと言うか心の故郷みたいな感じがあって、殆ど見ないんだけど、やっていてくれると安心する。
雑誌を追いかけ続ける事は出来ないけど単行本にまとめてくれれば気づけば買えるだろうし、R君も時々書いて、単行本にまとめてくれると嬉しい。