Aの記

読めば読むほど強くなる本を探しています。

週刊文春 2023年 3/2 号の上野千鶴子とミザリー

週刊文春 2023年 3/2 号

おひとりさまの教祖”上野千鶴子(74)が入籍していたと言う話。

 

 

教祖的ポジションのスキャンダルだと言うので、悪い意味での興味が湧いて買って読んでみた。

結婚を否定する人が実はしていたと言うのは難しい話だ。

 

ただ、読んでみると随分と配慮され生々しい恨みつらみの様な物はない。

少々、肩透かしであった。

上野氏の結婚観に関して過去の発言の厳しいキリトリこそあるものの、

上野氏を悪く言う人は一人もおらず、むしろちょっと素敵な話になってる。

 

婦人公論に反論が載ってるそうだが、別に反論の必要も無いんじゃないかな。

 

あえてマイナス要素を探してしまう僕個人としては、

行き届いた配慮が上野氏ではなく、相手の男性の名誉とその元家族に向けられたものの様にも思える。

70の夫を50の女性に奪われた元奥さんはどう過ごしたのだろうとか、お子さんも父の評判が下がるのだけは避けたいと言う姿勢に、略奪された側の暗い時間を感じる、書いてない部分が分からないだけに重い。

 

相手男性も最初は良いとしても80過ぎての山荘での介護を必要とする生活。

1人の時間はどうしてたのだろうか?とか。

上野氏のちょっと素敵な時間に巻き添え喰った様にも思える。

 

微妙にミザリー感を受けてしまった。

 

2023/04/07追記

反論が掲載された婦人公論を立ち読みした。

教祖ではないらしい。

自分としては特別面白い記事でもなく、また反論になっているようにも思えなかった。

何もない文章だった。

ただ、自己弁護の為とは言え、高名な学者の下の世話の状況まで明らかにしていくのはいかがなものかとは思う。嫌な気持ちになりたくない人は読まない方が良いかな

そういう人はそもそも文春の方から読まないか。

 

むしろ、歌人の馬場あき子氏のインタビューが良かった。

都合の良い言葉を並び立てるんじゃない感じが良い。

表現者は苦行みたいなものだろうけど、日頃考えて生きてるから自然とああなるのかね。いっぺん叱られてみたいね。