『Flower bed』(フラワー・ベッド)と言うCDと言うか渡辺美里のアルバムがある。
ヒット曲のムーンライトダンス等が入ったもので、西武球場で何年連続コンサートとかの頃か。
フラワーベッドとは花壇のことらしい。
その全11曲中10曲目に「White Days」がある。
「絶望したことありますか」
から始まる失恋歌だが、歌うより語る感じで部分的にゴスペル調な歌唱は力強く自分は好きな歌だ。
この中の一部が頭に浮かんで、どうもそれが絶望以上に厳しい解釈が出来てしまいそうなので書いておく、折角だし。
「売れのこった花を買って 部屋一面飾ってみる 新しい朝を始めるため」
これ、葬式だな。部屋は棺だろう。
その葬儀で送られるのはフラれた自分自身。
売れ残った花は最終的に選ばれなかった人間つまり自分で。
自分の全ての要素を部屋にさらけ出して、決算した上で
新しい朝に一歩踏み出すと。
「すぐそこに冬がくる」
踏み出すべき新しい朝は、もう冬で最悪のタイミング。
凍てついた心で問いかけてみた神は、それに対する救いの言葉すら無い。
どうにもなりませんな。
しかし、冬の朝の空気に身をさらすのは心身が洗浄される様な感じもする。
人でも神でも無く、自然の実感による再生。
そこには救いも温かみも神の祝福もないが、
自分で行った葬儀での自己分析により、
自分が受けた仕打ちに対する怒りを得、人の残酷さを学習し、それらをスルーする神を問いただす強さを手に入れている。
愛や社会や信仰から解き放たれ冷静に向き合える、個の確立や自立がある。
故に、雄々しい歌になっとるんでしょう、あなた。
「今祈りの鐘が響くよ」
は、はなむけですよ。
そこは鐘鳴ってるしゴスペル調だから、神的な物と絶縁まではしてない。
人を諦めてもいない。
そういうことですよ、きっと。
(´・ω・`)知らんがな。
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