Aの記

読めば読むほど強くなる本を探しています。

今週のお題「納豆」

今週のお題「納豆」

納豆について思う事など。

 

  1. 子供の頃に食べていた祖母の納豆
  2. 現在の親が食べている納豆
  3. 現在の自分が食べている納豆

思うこと。

 

子供の頃に食べていた祖母の納豆

僕の子供の頃は食事に関しては祖母がボスであり、母はそれ程の権力を持っていなかった。

郷土料理をベースに、家族+田舎から出てきた人を下宿人として時には受け入れMAX10人前後の食事を30年だか40年だか回してきたパワー系主婦の祖母の前では、料理学校で習ってきました等と言う母の料理は手間と時間ばかりかかるものだっただろう。

 

そんな祖母は、冷やし中華でも入れる様な大きな器に納豆を幾つも放り込み、

生卵の黄身、たれ(添付のたれかは不明)、刻み長ねぎ、砂糖を入れたものを混ぜていたと思われる(カラシは入れてたかどうか分からない)。

まぁ、臭みが薄められ甘く滑らかな納豆だ。

納豆の独特な風味や粘り気より、卵の滑らかさと砂糖による甘さが上回っていた。

子供の味覚など、甘い、辛い、苦い、位のもんなので甘くさえしておけば誤魔化せたんじゃないかと思う。

 

結果、納豆独自の風味も意識しない内に慣れてしまい、納豆が苦手と思った事はない。

他所で納豆を食べる機会があると「薄味だな」とは思うものの、食べられない事はないので困ったことは無い。

 

 

現在の親が食べている納豆

市販品のひきわり納豆を食べている。

ひきわり納豆は、大豆の皮をむいた上で一粒一粒を小さく刻んでいるものだ。

刻むと大豆の角が増え独特の食感が出る。

完成までの発酵時間が短く普通の納豆より新鮮味を感じさせるものになっている。

(半面、賞味期限は短くなる)

また大して嚙まなくても飲み込めるので高齢者には都合が良い。

 

ひきわり納豆で気になるのはコスパの悪さだ。

普通の納豆とすると2割以上は価格が高い。

更に1パッケージ辺りの個数が違う場合が多い、普通の納豆が3個であれば2個、4個であれば3個と言った具合だ。

更に更に、その1個の中でも分量が違う。普通の納豆が50グラムであれば45グラム、普通45グラムであれば、40グラムなんてのもある。

高くて少なくて軽いのだ。

(同じ銘柄の納豆で普通とひきわりの間で重量差があるのは、大豆の数は同じだが皮を取ったために1割程度軽くなってしまった、と言う可能性もある。

また皮を取ったことにより皮の持つえぐみの様な物が消え、より純度の高い大豆味、白米と玄米みたいな感じ、になっているとも言える)

 

好みや食べやすさもあるだろうが、そのコスパの悪さに頭にきて「どうせ刻めばいいのだろう!!」と、「ひきわり納豆作成チャレンジ」をしたことが有る。

結果はお勧めしない。

 

まな板に納豆を乗せて切っていくのだが、包丁に納豆がくっつく、刻む度にくっついてく。

それをこそぎ落としながら切ると言うかひたすらまな板の上でトントンやるのだが、角度を変えてやったり混ぜたりこねてやったりしないと、いつまで経っても丸いままのバカみたいな大豆が残る。

しかし、努力は報われる、やっただけの事はあり完成はする。味も別に問題はない。

混ぜる必要ももうない、300回位は混ぜた状態に仕上がっている。

 

そして、納豆を念入りに刻み込んだまな板と包丁が残る。

それはもうカレーライスを上回る程のしつこい汚れとなって洗い人を苦しめる。

ヌルヌルしたまな板を洗ってごらん♪。

 

あの手間暇を思えば、高いとか個数が違うとか、量が少ないとか問題じゃない。

感謝して市販品のひきわり納豆を食べましょう。

 

(まぁ、あいつら刻んだ後で納豆菌かけてるから、ネバネバには触れてないけどな。

あいつらって何だよ…。)

 

現在の自分が食べている納豆

自分は基本、その店で売ってる最も個数が多く安いパッケージを買う事が多い。

特徴的だろうと思うのは、タレもカラシも付属していないモノも選ぶという事だ。

 

節約の意味もあるが「うまい棒」1本程度の節約をそこでした所で大した効果はない。

ただ、経済的な理由だけではなく、何となく気持ちがそれを選ぶのだ。

自分にとっての納豆は栄養食であって、美味しさは求めていない。

その求めてない美味しさの為に幾らか負担すると言うのに、微妙な抵抗を感じている様に思う。

なのでタレもカラシもかけず、ほとんど混ぜずに売り物の容器から納豆を口に放り込む。

それで特に問題はない。

 

(付属品無しの納豆は付いて無いだけで味付けするなと言ってるわけじゃなく殆どの人は少なくとも醤油はかけていると推測はする。)

 

美味しさを求めてないと言うが、極端に不味い納豆と言うのを食べたことが無いのと、地元の店が味付けせず食べられるレベルのものを低価格で販売していることが幸運であると言うのもあるかもしれない。

 

なんにしても、非常にシンプルな納豆を食べている現在。

 

思う事

子供の頃の味付けしまくった栄養価の高い納豆からすると、自分の今の食べ方は随分遠くへきたもんだと思う。

別に良いとも悪いとも思わないし、経済的に今が一番大変と言う訳でも無い、ただ納豆にそんなにお金や時間をかけようとは思わないし、味にこだわりも無い。

 

親がコスパの悪いひきわり納豆を好んで食べるのにも特別何とも思わない、適正価格で好きな味の好きな食感の上に食べやすいなら言う事無しだ。

 

ただ、今よりもずっと家事が大変だったあの時代に、納豆にアレだけの手間暇をかけた祖母、と言うかあの世代の人たちってな~と思う。

 

食材を好きな様にアレンジして食べていた世代

多くの製品から好みのものを選んでそのまま食べる世代

栄養補給を主目的として栄養、コスト、を第一、味や好みは2の次で食べる世代。

 

自分の次の世代が、祖母の世代みたいになるのかも。