今週のお題「餅」 年末のイベント「のし餅」を切る大会
かつて大家族だった頃、孫達はお餅に関してのお手伝いがありました。
祖父母の指導により、お餅を切ります。
そのお餅は「のし餅」と呼ばれる板状のもので、まな板を何回りか大きくした上で厚くしたものです。
ネットで見ると1.8キロから2.5キロで売られている様です、当時モノは分かりませんが大きい事は有っても小さい事は無いと思います。
これを年末に段ボール箱でお米屋さんに届けてもらいます。
5枚より少ない事はなかったでしょう。
1枚ずつビニールでくるまれ、お餅は乾燥しないようになっております。
そのビニールにはマス目がひかれ、それに沿って切っていきます。
丁度、1人が1回に食べるお餅の大きさになりますね。
子供の力では段ボール箱を持ち上げる事は出来ないので、1枚ずつ低い大きなテーブルに運びます。
1枚でも限界に近い重さです。まな板に例えましたがのし餅は非常に柔らかいので、腕の上でグニャリとしなります。
大きい包丁を使用して切る事になります。
先に柔らかいと書きましたが、柔らかい事は柔らかいがストンとは切れません。
子供の腕力だけではちょっと難しい位の物体で、刃が下まで中々通らないのです。
子供の腰より低い高さのテーブルの上に何だったか台を敷きその上にのし餅をセット、マス目に沿わせて包丁を置きます。
右手で包丁を持ち左手で包丁の背を押し込む感じ、そこに更に上半身を乗せます。
上半身がのし餅を覆う程に前のめりになり、胸若しくは腹の真下に包丁が来る様にして体重を乗せて力を加えると「ぬぬぬっ」と切れていきます。
何と言うか粘るんですね。
これを孫の中の男子だけがやることになりますが、手のひらに包丁の背の跡が付き腕全体がバカになったかのようになります。
時間もかかりますし、疲労も結構なものです。
祖父母監視の元とは言え包丁を使えるのは緊張感もありつつ楽しいですし、工作の延長線上でした。
そしてお餅の感触は非常に気持ちが良い。
僕たちは結構楽しみにしていました。
今、売ってる切り餅なんかはカチカチのブロックの様ですが、のし餅はしっとりしていて、ちょっと頬ずりしたくなる位に良い肌触りです。
それで、お正月に備えることになります。
おまけがあって、その日は切ったばかりのお餅を皆で食べます。
磯部巻き、砂糖醤油、黄な粉と砂糖で。
疲労もありますが、お餅の鮮度が高い状態でもあって非常に美味しかった記憶があります。