Aの記

読めば読むほど強くなる本を探しています。

「ちいかわ」と「三猿」

「ちいかわ」と「三猿」。



なんとなく存在は知っていたが、他のメーカー製キャラクターものと同様になんか可愛い子供向けの何か、位の認識だった。

 

それが、2023/04/24「ちいかわ」の作者・ナガノ氏が入院と手術を公表

 

をネットのニュースで読んで「へー個人で描いてるんだ」と認識を改めた。


それまでは、マーケティングだ企画会議だ、とかを経て生み出された、お金を巻き上げる集金モンスター or キメラかと思っていたので、1人の人が自分の思想信条・人生を突っ込んでるモノとは思ってもみなかった。

 

入院のニュースを見て、作品の裏側に個人が居ると驚いて、初めて触れてみようかなと思った次第。

 

ツイッターに投稿された作品や、Amazonプライムでアニメが全部入ってるので見たりしてる。

アニメは1話が非常に短く気楽に見られる上に途中から歌詞入りになったEDの歌も落ち着いていい感じ。

 

大人向けの内容で、孤独や悲哀が根底に流れている様に感じられ、今時の疲れた大人にはしみじみしてしまうのではと思う、特に親子関係が描かれていないのは異常にも思える。

この手の擬人化したものの場合、「ムーミン」だろうが「ぼのぼの」だろうが少なくとも主人公には家族がある。

それがなく、恋人関係の様な物も無さそうだし、お泊り会は有りつつも、ちいかわ達は基本が独居っぽい。

 

それが砂粒の様にバラバラに生きてる現代人を示してるのだとするなら、ちと厳しい。

 

更に労働の斡旋所なんて戦後の「にこよん」の世界だ。

その時代には少なくとも家族は有ったはずだし、家族を作ろうともしてたはずだから、

その点で今よりはマシですらある。

kotobank.jp

 

絵柄は子供に親しまれる感じで、内容と絵柄とに微妙にギャップをつけつつ上手い事やったなと言う印象も受ける。ただ、絵が上手過ぎて今までは、自分の目にとまらなかったようにも思う。

読んでみれば、鎧さんを始めと結構アウトなデザインも多く、単に可愛いだけじゃなくて面白いのだけど。

 

ちいかわ達が触れるモノに実在の商品名を使用したりとネットで話題になる様なフックと言うか仕掛けも多くあざとさは感じるが、良い方にとらえれば現実への橋渡しと言うか、ファンタジーに入り込んだっきりにはさせない面があるとも言えるか。


所々にある生々しさは現実生活の苦しさ・日本全体を覆う貧困と言うか作者の実感なのか、あまりかみ砕かずに出してるので、少しだけ辛い。

そこから目を背けてきた昨今なので、子供も見るような作品で表現するのは実は大事な事だとも思う。

あと、多少の苦みがある方が受けるのかな。

 

ちいかわ達も前向きに健気に労働しながら生きてるので励まされる。

 


っと、主要3キャラが、どうも三猿な気がする。
日光東照宮の「見ざる、言わざる、聞かざる」だ。
ネットで見ても、そう言う書き込みは見当たらないので、後発組の(自分の)アニメから入った独特の感じ方かもしれない。

 

はちわれ「向こう見ず」
ちいかわ「言葉をしゃべらない」
うさぎ 「人のいう事を聞かない」

 

三猿の教えは、悪い情報を送受信するな的なモノだろうけど、ちいかわの3キャラは、自分勝手な三猿でしかも上手く行ってるのが今風で面白い。

 

「何とかなれー」とか。

 

画像は100円ショップのCandoで買ったもの。
丁度いいサイズ感で、邪魔にもならない。
種類が豊富で表情だけ微妙に違うとかも多く、選択に迷った。
コレクターでもないので、たくさん買うつもりもないのだけど、ちょっと有ると嬉しいしね。(実はも1つ、合計4つある)

 

うさぎが特に良いですね。

 

 

 

 

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